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【2026年最新版】最低賃金は全国平均約1,125円に|動物病院の給与設計への影響

2026年10月より最低賃金の引き上げを順次行うことが厚生労働省から発表されました。
昨年の2025年にも、全国の最低賃金の大幅な引き上げがおき、2年連続での実施となります。


これは働く私たちにとってはとても大きなニュースではないかと思います。


動物病院も例外ではなく、今後給与設計に影響が出る可能性が十分考えられます。
この記事では、最低賃金の見直しが動物病院で働く獣医師、看護士などのスタッフにどのような影響があるのか考えてみましょう。

目次

  1. 2026年度の最低賃金は全国平均約1,125円|改定のポイント
  2. 最低賃金アップの影響|見落としやすい確認ポイント
  3. 動物病院の人材確保から考える給与設計
  4. まとめ

2026年度の最低賃金は全国平均約1,125円|改定のポイント

厚生労働省から、令和8年度の地域別最低賃金額の改定額が発表されました。

発表によると、47都道府県で

  • 54〜65円引き上げ
  • 最低賃金の平均は約1,125円

さらに、

  • 「全国加重平均」は1,177円

であり、昨年度は1,121円だったことから56円の引き上げが起きたことになります。

*全国加重平均:単純に算出された平均値ではなく、データの人数など(重み)を考慮して算出した、実際の状況に即した平均値のことです。

この引き上げ額はこの目安制度開始(昭和53年)以降、2番目の高さになっています。

では実際にいつこの値上げが反映されるのか、気になるところです。
厚生労働省からの発表によると、都道府県ごとに「発効日」が異なります。
一番早ければ10月1日ですが、沖縄は12月2日からになりますので、ご自身の病院や勤務されている病院の所在地を確認するようにしてください。

参考:令和8年度最低賃金額答申|厚生労働省

最低賃金アップの影響|見落としやすい確認ポイント

影響を受けやすい動物病院での職種

実際、専門職でかつ月給制が多い獣医師がすぐに影響をうけることはあまりないのではないかと思います。
しかし、今後最低賃金が上がるのであれば、給与の見直しなど影響は出てくる可能性はあります。
では実際に現段階で影響を受けるのはどのような職種でしょうか。

  • 動物看護師
  • 受付/事務スタッフ
  • パートタイムスタッフ

などが影響を受けやすいと考えられます。

特に愛玩動物看護師は「国家資格」になったとはいえ、実際の求人での時給などをみてみると専門職にもかかわらず、なかなか通常のバイトなどの時給と大きな差がないところも多くあります。
ですので、良くも悪くも賃金の変化の影響を受けやすいのではないでしょうか。

最低賃金を下回ったらどうなる?

筆者が獣医師になりたての頃、「お給料を時給換算するな」と言われたことがあります。

この意味は、仕事の大変さとお給料が見合っていないからです。
労働時間や仕事の大変さで時給を考えると最低賃金ももらえていない、ということが正直多々ありました。

実際筆者も新人獣医師のころ、当時の一般的な時給も今よりは低かったですが、それでもお給料を時給に換算すると当時の最低賃金を若干下回っており、びっくりしたのを覚えています。

現在はだいぶ獣医業界の労働環境も見直しされつつありますが、やはりまだまだ十分とはいえないと感じます。

実際、最低賃金を下回った場合(地域別最低賃金を下回る賃金で働かせた場合)、最低賃金法に基づき法令違反となります。
もし違反があった場合は、

  • 労働基準監督署からの是正指導
  • 過去に遡った差額賃金の支払い命令
  • 悪質と判断された場合は罰則対象(30万円以下の罰金)

しかし、実際自分の月給を時給換算したものが最低賃金を下回っているかどうか気づくのは難しいと思います。
特に固定残業代を含んでいるお給料をもらっている場合や、研修期間中のお給料などはさらに気づくのが難しくなるのではないでしょうか。

ですが、私たちには権利があります。
獣医療という命にかかわる仕事であっても、一度確認し見直してみるのも大切なのかもしれません。

動物病院の人材確保から考える給与設計

愛玩動物看護師の給与設計

上記でも述べましたが、愛玩動物看護師は国家資格になったとはいえまだまだ給与はお仕事と見合っていないように思います。
実際、看護師さんで働いていても給料の低さや仕事の大変さから辞めてしまう方も多いのも事実です。

以前お会いした看護師さんは、「このお給料では生活できない」と言って病院を辞められました。

時給に換算すると他の業種と比較しても特別高いわけではなく、それであればもう少し体力的にも精神的にも負担が少ない仕事に流れていってしまうというのは理解できるな、と感じます。
そうなると専門性に見合った待遇をしなければ、ただでさえ人材不足が問題になっている獣医業界でさらに人材確保が難しくなるでしょう。

獣医師の給与設計

獣医師についても同様のことが言えます。
実際筆者の同級生の中には、すでに獣医師を辞めて違う職種で活躍している方もいます。
もちろん理由は給料だけではないですが、賃金は大きな要因の一つではあるでしょう。

さらに、最低賃金があがることで、新人獣医師とベテランの獣医師の給与の差が縮まってしまう可能性もあります。
それは大きな不満につながるのは間違いありません。

お金は獣医師のモチベーションを維持するすべての要因ではないですが、綺麗ごとではなくとても大きな要素であることは事実です。

ですので、例えば昇給の仕組み、このオペができたら特別手当を増やす、勤続年数にあわせて昇給する、などが目に見える形であれば、長く働く獣医師も多くなるのではないかと思います。
また給与の底上げが難しい場合は、少なくてもいいのでボーナスを支給するなど、やはり仕事に対しての対価を払うという姿勢が大事になってくるのではないでしょうか。

筆者の経験談

筆者が獣医になりたての頃は、いわゆる「ブラック」の環境が当たり前でした。
今では考えられないですが、初めて勤めた動物病院は、有給もない、福利厚生もない、昇給や残業代、ボーナスさえないという環境でした。

明らかに学生の時にバイトをしていたほうが給料は高かったですし、だからと言って仕事は長時間であきらかに見合っていませんでした。
しかし、それが当たり前だった時代でしたので私自身は特に変にも思わなかったのですが、周りの会社勤めの家族や友達からはおかしいと言われたのを覚えています。

しかし筆者がパートで働いていたある病院では、看護師さんをとても大切にしていました。
大きな病院ではなく町の獣医さんだったのですが、お給料も当時からすると他の動物病院よりも高く、看護師さんも獣医療チームの一員という考え方から、雑務だけではなく獣医療に関わる色々な仕事をできるように指導していました。
そして残業も基本させず、かならず時間通りに病院をしめて、休日も入院がいた場合は院長が出勤していました。
そんな労働環境でしたので、ご結婚や妊娠などで辞める方はいましたが、他の理由やすぐに辞める看護師さんをみたことがありません。

やはり、お給料などなにか仕事に見合った対価が目に見えるということは人材確保にとても影響を与えると改めて考えさせられます。

まとめ

最低賃金の引き上げはとてもいいことだと思います。

しかし、大事なのは最低賃金の引き上げを実際に反映し、スタッフの権利をしっかり守ることです。

獣医療に携わるみなさんは、本当に日々頑張っています。
少しの差かもしれませんが、少しでも働きやすい環境になってくれることを願うばかりです。

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