動物病院と統計2024.07.19

新潟県の統計と動物病院

新潟県は本州の中部地方に位置し、日本海側に面し北東から南西へ細長く伸びた県です。面積は12,584㎢で、全都道府県中第5位の広さを有します。日本有数の米の名産地として知られています。県内全域が日本海側気候に属し、豪雪地帯の指定を受けています。しかし、台風シーズンにはフェーン現象の影響を受けて、異常な高温になることもあります。
このような新潟県の動物病院、獣医師数と新潟県の統計について紹介します。

目次

  1. 新潟県の統計データ(2023年10月)
  2. 新潟県の特徴
  3. 動物病院に関する統計(令和5年12月31日現在 令和6年2月公開 獣医師の届け出状況)
  4. 近隣の動物医療センターがある大学:岐阜大学
  5. まとめ

新潟県の統計データ(2023年10月)

①人口、面積

人口:2,126,276人(15位 日本の総人口の約1.7%、人口密度:168.9人/km2)
1位 新潟市  789,275人(人口密度:1,057.45人/km2)
2位 長岡市 266,936人(人口密度:287.91人/km2)
3位 上越市 188,047人(人口密度:184.59人/km2)

面積:12,583,88km2 (5位)
1位 村上市 1,174.3km2
2位 上越市 973.8km2
3位 阿賀町 952.9km2

②人口増減

1.人口推移
新潟県の人口は2023年10月時点で212万6,276人となり、2020年比で74,996人の減少となりました。新潟県の人口は1997年の約249万人をピークに、緩やかな減少が続いています。国立社会保障・人口問題研究所によると2040年には人口が2023年比18%減の175万0,660人、2050年には28%減の152万5,004人になると予測されています。

2.高齢化率と出生率
ア)高齢化率
国立社会保障・人口問題研究所の発表によると、2020年時点の新潟県の高齢化率は32.8%で、高齢者65歳以上)人口は約72万人となっています。2040年には高齢化率が39.9%で約70万人、2050年には43.2%で約66万人になる見込みです。新潟県でも高齢化は進んでいますが、高齢化が進むスピードは他府県に比較すると急速に進んでおり、将来的には1/2近くが高齢者となる見込みです。

イ)出生率
厚生労働省の発表によると、2023年度の新潟県の出生数は10,916人で、前年より約816人減少しました。全国の出生数合計は72.6万人で、前年度比5.7%ダウンしました。新潟県の2023年の出生率は1.23で、全国31位となっており、前年の1.27より0.04ポイント減となり、13年連続で低下しています。全国平均は1.20ですので、0.03ポイント上回っています。新潟県の出生数は年々減少していますが、少子化の背景として未婚・晩婚化の進行、経済的な不安、男女の出会いの少なさなどさまざまな要因が影響しているとみられています。少子化対策事業に対し交付金を出すなど、県をあげて対策をとっています。

新潟県の特徴

①地理的・産業的特徴

総面積は12,583.88㎢で、北海道、岩手県などに次いで全国5位です。県境付近には朝日山地や飛騨山脈など1,500~3,000m級の山が連なっています。このような山岳に源を持つ信濃川、阿賀野川の下流域には日本海側では最大の越後平野が広がり、そのほかにも広大な平野が複数あります。もともと、新潟県の大部分は約300万年前より隆起し始めたフォッサマグナの台地で、主に改定に堆積した砂や泥からなっています。そのため、県境付近に連なる山々が急峻で谷が深く、脆弱な地質と相まって土砂の流出が大きいため、全国一の地滑り地帯となっています。
また、新潟県は農業が盛んで米の作付面積や収穫量、米菓の出荷額、清酒製造免許場数などで日本一です。産業では燕三条の金属加工、仏壇や漆器などの伝統工芸品も有名です。
気候は日本海側気候で、夏季に降水量が多くなるだけでなく、冬季にも冬型配置野影響で曇りや雨、雪の日が多くなり、日照時間が少なくなります。年平均気温の平年値は、県内の山沿いでは11~12度、海岸・平野部では13~14度です。降雪量は非常に多く、十日町市では積雪深が2mになることもあります。

②平均賃金(令和5年9月毎月勤労統計調査)

令和5年の1人平均月間現金給与総額は、245,613円で、全国平均の約27万円と比較すると低くなっています。
令和5年10月1日より最低賃金が890円から931円に引き上げられました。全国平均は1,004円ですので73円安で25位です。総務省統計局が2023年に発表した消費者物価地域差指数によると、新潟県についての指数では平均100.0を下回り98.3で、平均月間現金給与総額や時給を考えると物価水準が低いと言えます。また、住居費は2LDKの場合、最も高いのは新潟市中央区で6.9万円、同地域の3LDKでは9.5万円です。近県と比較すると、家賃は比較的安いと言えるでしょう。住む場所によって生活費の負担は大きく変わります。住居費、交通費、通勤時間などの兼ね合いをよく考え住む場所を決定していく方が良いでしょう。

動物病院に関する統計(令和5年12月31日現在 令和6年2月公開 獣医師の届け出状況)

①診療施設数(都道府県別飼育動物診療施設の開設届出状況 個人開業のみ)

117件(産業動物 25件、小動物 92件) 全国21位(小動物のみ)

②就業している獣医師数の合計(獣医師法第22条に基づく届出概況 )

産業動物、小動物診療施設の合計で230名(産業動物32人、小動物196人、その他の動物 2 人)

③新潟県における雇用獣医師数別の施設の状況(小動物診療病院のみ)

雇用獣医師数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10~ 合計
新潟県の施設数1123551211101159
全国平均数168.753.316.68.55.33.62.51.516.8-
雇用獣医師数 新潟県の施設数全国平均数
1112168.7
23553.3
3516.6
418.5
525.3
613.6
712.5
811.5
901
10~16.8
合計159-

新潟県の物病院数と全国平均を比較してみましょう。
新潟では就業獣医師数が211人、うち159人が小動物診療施設勤務で、産業動物に従事する獣医師数が52人です。新潟県の動物病院では、獣医師1名の病院が約7割を占めています。獣医師が複数名勤務する病院が少なく、小規模の病院が多いのが特徴的です。小~中規模病院が多く、大規模病院はあるが数が少ないと言えるでしょう。将来、自分がどのような獣医師を目指すのかをしっかり考えて勤務希望先を考えましょう。

④犬の登録数と獣医師の関係

1.犬の登録数
登録頭数: 83,416頭
狂犬病予防注射頭数: 72,260頭
2.小動物獣医療1人あたりの犬登録数
425頭/人
3.人口10万人あたりの動物病院数
8.8件 (45位)

近隣の動物医療センターがある大学:岐阜大学

新潟県には獣医学部がある大学がなく、近隣の大学病院として岐阜大学動物病院があり中部地区で唯一の大学付属動物病院です。

①所在地

〒501-1193 岐阜県岐阜市柳戸1-1
TEL:058-293-2962/2963
HPはこちら

②診療科目と診療日

1. 診療科目 
【小動物診療科】
・外科 ・内科 ・腫瘍科 ・神経科 ・麻酔科 ・整形外科 ・臨床繁殖科

2.診療日
月~金曜日(土日祝、診察に支障がある日、年末年始(12/28~1/3)は休診)
9:00~11:30

③受診方法

かかりつけ動物病院からの紹介予約制になります。紹介状がないと受診することはできませんので注意してください。

まとめ

新潟県の紹介と動物病院の状況についてご紹介しました。新潟県は人口10万人当たりの動物病院数は8.8件で、人口当たりの動物病院数は平均的で全国順位では45位になっています。獣医師1名当たりの犬の登録件数は425頭と東京の195頭に比較すると約2.5倍となります。年間で担当できる動物の数が多く、多くの経験を積むことができるでしょう。新潟県には獣医学部のある大学がなく、規模が大きい病院も少ないため高度医療を必要とする場合は、近県へ行く必要が起こることもありペットへの負担が大きいでしょう。獣医師数が少ない小規模の動物病院が多く、獣医師を多く抱える病院は少数です。転職や就職活動の際には病院見学を重ね、じっくり検討しましょう。

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