動物病院と統計2024.11.15

岡山県の統計と動物病院

岡山県は広島県と兵庫県に挟まれ、瀬戸内海に面した県です。「晴れの国おかやま」といわれるように、日照時間が長く、降水量が1mm未満の日が日本で一番多く、晴れの日が多いことが特徴です。中国山地を水源とする三大河川が良質な水をたたえており、果物の栽培が盛んです。そのほか、日本三大名園である後楽園、岡山城などが有名です。
このような岡山県の動物病院、獣医師数と岡山県の統計について紹介します。

目次

  1. 岡山県の統計データ(2024年10月)
  2. 岡山県の特徴
  3. 動物病院に関する統計(令和5年12月31日現在 令和6年2月公開 獣医師の届け出状況)
  4. 近隣の動物医療センターがある大学:鳥取大学農学部付属動物医療センター
  5. まとめ

岡山県の統計データ(2024年10月)

①人口、面積

人口:1,851,125人(20位 日本の総人口の約1.5%、人口密度:259.5人/km2)
1位 倉敷市 474,592人(人口密度:1,335人/km2)
2位 岡山市北区 314,523人(人口密度:698人/km2)
3位 岡山市南区 167,828人(人口密度:1,317人/km2)

面積:7,113.00km2 (17位)
1位 真庭市 828.53km2
2位 新見市 793.29km2
3位 高梁市 546.99km2

②人口増減

1.人口推移
岡山県の人口は2024年10月時点で185万1,125人となり、2020年比で37,307人の減少となりました。岡山県の人口は2020年の約189万人をピークに、緩やかな減少が続いています。
国立社会保障・人口問題研究所によると2040年には人口が2024年比11%減の164万6,360人、2050年には18%減の151万0,460人になると予測されています。

2.高齢化率と出生率
ア)高齢化率
国立社会保障・人口問題研究所の発表によると、2020年時点の岡山県の高齢化率は30.3%で、高齢者(65歳以上)人口は約57万人となっています。2040年には高齢化率が35.5%で約58万人、2050年には37.8%で約57万人になる見込みです。
岡山県でも高齢化は進んでいますが、将来的には3人に1人強が65歳以上となり労働年齢層への負担が大きくなる可能性があります。地域によっては半数が65歳以上の人口になることが予測されます。

イ)出生率
厚生労働省発表の2023年度の岡山県の出生数は11,575人で、過去最低の出生数になりました。全国の出生数合計は72.6万人で、前年度比5.7%ダウンしました。
岡山県の2023年の出生率は概算で1.32で、全国22位となっており、全国平均は1.20ですので、0.12ポイント上回っています。しかし、岡山県としては18年ぶりに過去最低を更新することとなっています。少子化対策として働き方改革、児童手当の充実、学童保育や病児保育などの対策を打ちだしています。 人口減少を食い止めるためには出生率を2.08以上にする必要がありますが、それに届くには何らかの対策が必要でしょう。

岡山県の特徴

①地理的・産業的特徴

岡山県は山陽道の中央に位置し、東は兵庫県、西は広島県に隣接しています。温暖な気候で降水量が少ないことから「晴れの国おかやま」と呼ばれています。岡山県は山地約70%、丘陵約17%、山麓・台地約2%、低地約12%となり、山地が大部分を占めています。高梁川などの三大河川は山地を経て瀬戸内海にそそいでいます。岡山県は観光地も多く、後楽園や岡山城、倉敷美観地区などさまざまな観光を楽しむことができます。

工業では石油製品、石炭製品、化学工業、鉄鋼業などが盛んで全体の50%の出荷額を占めています。地場産業ではそうめん、イグサを原材料とした畳表などの「い製品」、牛窓町や玉野市の「造船」、ゴム製品などが盛んです。農業では果物の栽培が盛んで桃やぶどうが有名です。

岡山県の気候は、温暖で日照時間が長く、雨や雪が少ないのが特徴です。岡山県の年間平均気温は約16℃、年間降水量は約1100mmです。日本全体の降水量は約1700mmなので、岡山県は雨が少なく、晴れの日が多い地域です。

②平均賃金(令和5年9月毎月勤労統計調査)

令和5年の1人平均月間現金給与総額は、252,545円で、全国平均の約27万円と比較すると若干低くなっています。
令和6年10月1日より最低賃金が932円から982円に引き上げられます。全国平均は1,055円ですので73円安く26位です。

総務省統計局が2023年に発表した消費者物価地域差指数によると、岡山県についての指数では平均100.0を下回り98.8で、平均月間現金給与総額や時給を考えると物価水準は平均的言えます。

また、住居費は2LDKの場合、最も高いのは岡山市北区で7.6万円、同地域の3LDKでは平均9.2万円です。家賃相場は居住地域によって大きく異なりますので、住まいを探すときには家賃相場をしっかり確認した方がよいでしょう。
近県と比較すると、家賃は総体的に平均~高目ですが地域によって異なると言えるでしょう。住む場所によって生活費の負担は大きく変わります。住居費、交通費、通勤時間などの兼ね合いをよく考え住む場所を決定していく方が良いでしょう。

動物病院に関する統計(令和5年12月31日現在 令和6年2月公開 獣医師の届け出状況)

①診療施設数(都道府県別飼育動物診療施設の開設届出状況 個人開業のみ)

113件(産業動物 34、小動物79件) 全国20位(小動物のみ)

②就業している獣医師数の合計(獣医師法第22条に基づく届出概況 )

産業動物、小動物診療施設の合計で229名(産業動物36人、小動物192人、その他の動物 1 人)
岡山県における雇用獣医師数別の施設の状況(小動物診療病院のみ)

雇用獣医師数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10~ 合計
岡山県の
施設数
97281212002125159
全国平均数168.753.316.68.55.33.62.51.516.8-
雇用獣医師数 岡山県の施設数全国平均数
197168.7
22853.3
31216.6
4128.5
505.3
603.6
722.5
811.5
921
10~56.8
合計159-

岡山県の物病院数と全国平均を比較してみましょう。

岡山では就業獣医師数が229人、うち192人が小動物診療施設勤務で、産業動物に従事する獣医師数が36人です。岡山県の動物病院では、獣医師1名の病院が約6割を占めています。獣医師が1~2名で診療する病院の数が圧倒的に多いのですが、獣医師数が10名以上の大規模の病院も多いのが特徴的です。

岡山県の近県には鳥取大学農学部付属動物医療センターがありますので、高度医療が必要な症例は近隣の二次診療が必要な病院に紹介するケースも多いと考えられます。将来、自分がどのような獣医師を目指すのかをしっかり考えて勤務希望先を考えましょう。

④犬の登録数と獣医師の関係

1.犬の登録数
登録頭数:100,253頭
狂犬病予防注射頭数: 65,616頭
2.小動物獣医療1人あたりの犬登録数
522頭/人
3.人口10万人あたりの動物病院数
12.4件 (22位)

近隣の動物医療センターがある大学:鳥取大学農学部付属動物医療センター

岡山県には獣医学部がある大学がありません。隣県には鳥取大学農学部付属動物医療センターがあり、高度動物医療を提供する地域の拠点動物病院としての役割を持っています。また、教育機関でもありますので、獣医学教養試験に合格した学生はStudentDoctorとして臨床の場で学んでいます。

①所在地

〒680-8553
鳥取県鳥取市湖山町南4丁目101
予約電話番号:0857-31-5441
HPはこちら

②診療科目と診療日

1. 診療科目
・内科 ・外科 ・産科 ・腫瘍科 ・循環器科 ・神経科 ・皮膚科 ・眼科 ・検査科 ・画像診断科 ・産業動物科
2.診療日
診察受付時間:9:00~11:00、13:00~15:00(診療開始 9:30~)
初診は午前中のみ、午後は最新予約のみ

③受診方法

かかりつけ動物病院からの紹介予約制になります。紹介状がないと受診することはできませんので注意してください。

まとめ

岡山県の紹介と動物病院の状況についてご紹介しました。岡山県は人口10万人当たりの動物病院数は12.4件で、全国順位では22位になっています。獣医師1名当たりの犬の登録件数は522頭と東京の195頭に比較すると約2.6倍となります。岡山県内の動物病院数は1人獣医師診療病院が多いですが、中規模~大規模病院もありますので、一次診療から二次診療まで経験することが可能でしょう。近県には鳥取大学農学部付属動物医療センターがありますので高度医療を身近で経験する機会に恵まれます。転職や就職活動の際には病院見学を重ね、じっくり検討しましょう。

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