統計と動物病院2025.04.14

滋賀県の統計と動物病院

滋賀県は日本列島のほぼ中央に位置し、県の約六分の一は日本最大の湖「琵琶湖」が占めています。自然環境豊かで1000m級の山々に囲まれており、歴史遺産や文化資産が多く国宝・重要文化財の指定件数は全国4位です。産業では、鉱業、建築業、製造業といった第二次産業が盛んです。気候面では夏の暑さや冬の寒さは他の盆地を有する県に比較すると穏やかで過ごしやすいでしょう。そのような滋賀県の動物病院、獣医師数と滋賀県の統計について紹介したいと思います。

目次

  1. 滋賀県の統計データ(2023年10月)
  2. 滋賀県の特徴
  3. 動物病院に関する統計(令和3年11月24日現在 令和2年獣医師の届け出状況)
  4. 大阪公立大学獣医学部付属獣医臨床センター
  5. まとめ
  6. 滋賀県の獣医師求人はこちら

滋賀県の統計データ(2023年10月)

①人口、面積

人口:1,406,103人 (23位 日本の総人口の約1.23%、人口密度:350.00人/km2)    
1位 大津市 345,070人(人口密度:743人/km2)
2位 草津市 143,913人(人口密度:2,122人/km2)
3位 彦根市 113,647人(人口密度:577人/km2) 
     
面積:4017.36km2 (38位)
1位 高島市 693.05km2
2位 長浜市 681.02km2
3位 甲賀市 481.62km2
             

②人口増減

1.人口推移

滋賀県の人口は2023年10月時点で140万6,103人となり、2022年比で5,666人の減少となりました。
滋賀県の人口は1967年から増加を続け、2015年の141万9,654人をピークに2020年では減少に転じ、その後も緩やかに減少を続けています。2040年には10年前に比べて約10万人が減少し、約130万9,300人程度になる見込みです。滋賀県では外国人数が2023年12月時点で、35,405人で、円年同月比3,125人増加しています。
    
2.高齢化率と出生率

ア)高齢化率
滋賀県の住民基調台帳に基づく発表で、2023年7月時点の滋賀県の高齢者(65歳以上)人口は37万5,445人で、高齢化率は27%となりました。
令和4年7月は26.8%でしたので、0.2ポイント上昇しました。高齢化率は地域による差も大きく、高島市では37.5%、甲良町では34.6%となっています。滋賀県の高齢化率は2030年に28.7%、2040年には32.7%と増加する予測です。

イ)出生率
厚生労働省発表の2023年度の滋賀県の出生数は9,766人で、前年より約364人減少し、全国で14番目となっています。出生率は1.43で全国平均の1.26を上回りました。
2022年の出生数は9,736人。前年からマイナス4.0%、402人の減少。12年連続の減少。また10年前の2012年からはマイナス25.7%(年率換算マイナス2.9%)と、3,365人の減少。2022年について全国平均と比べると、滋賀県は全国平均(6.28人)よりも人口千人当たりで0.77人多い出生率となっています。

滋賀県の特徴

①地理的・産業的特徴

滋賀県は近畿地方に位置し、京都や大阪との結びつきが強い県です。面積は全国10番目で可住地域は大阪より狭く、県の約六分の一は日本最大の湖「琵琶湖」が占めています。琵琶湖の周囲を比良山系、鈴鹿山系がとり囲み自然が豊かです。古来から交通における重要拠点で、健全度にわたり自然・歴史・文化的資源が豊富に存在します。

滋賀県の気候は夏の暑さと冬の寒さは比較的穏やかですが、湖西・湖北は大部分が豪雪地帯で、11.82mという積雪を記録し、正式に観測された積雪量としては世界記録です。

滋賀県は西日本有数の工業県で、製造品出荷額では全国14位を獲得しました。また、農畜産業も盛んで、特に大見八万氏は近江牛の生産量が日本一です。

②平均賃金(令和5年9月毎月勤労統計調査)

令和5年の1人平均月間現金給与総額は、250,613円で、前年比0.8%増でした。

令和5年10月1日より最低賃金が927円から967円に引き上げられました。全国平均は1,004円ですので37円安いです。総務省統計局が2023年に発表した消費者物価地域差指数では、滋賀県についての指数では平均100.0よりも若干下回り99.6です。

また、住居費は2LDKの場合、最も高いのは草津市で8.4万円、同地域の3LDKでは9.7万円です。大津市では2LDKは6.9万円ですので、近県と比較すると、家賃は安いと言えるでしょう。住む場所によって生活費の負担は大きく変わります。住居費、交通費、通勤時間などの兼ね合いをよく考え住む場所を決定していく方が良いでしょう。

動物病院に関する統計(令和3年11月24日現在 令和2年獣医師の届け出状況)

①診療施設数

155件(産業動物 40件、小動物 115件) 全国28位

②就業している獣医師数の合計

産業動物、小動物診療施設の合計で177名(産業動物 5人、小動物 172人、その他の動物 0人)

③滋賀県における雇用獣医師数別の施設の状況(小動物診療病院のみ)

雇用獣医師数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10~ 合計
滋賀県の
施設数
752355310003115
全国平均数168.753.316.68.55.33.62.51.516.8-
雇用獣医師数 滋賀県の施設数全国平均数
175168.7
22353.3
3516.6
458.5
535.3
613.6
702.5
801.5
901
10~36.8
合計115-

滋賀県の物病院数と全国平均を比較してみましょう。

滋賀では就業獣医師数が177人、うち172人が小動物診療施設勤務です。1名の獣医師を雇用している病院は75件で割合としては65%で最も多く、2名以上の獣医師を雇用している動物病院が全体の35%を占めています。

滋賀は施設数が少なく、獣医師が10人以上いる動物病院は3件あります。1~2名雇用の動物病院が98件で全体的に小規模の病院が多い印象です。

④犬の登録数と獣医師の関係

1.犬の登録数
登録頭数: 76,359頭
狂犬病予防注射頭数: 52,483頭
2.小動物獣医療1人あたりの犬登録数
443頭/人
3.人口10万人あたりの動物病院数
9.8件 (42位)

大阪公立大学獣医学部付属獣医臨床センター

滋賀県には獣医学部のある大学がありませんので、大阪府にある大阪公立大学獣医学部付属獣医臨床センターを紹介します。 
2022年4月1日に大阪府立大学と大阪市立大学が統合し大阪公立大学が誕生しました。それに伴い大阪県立大学に付属する獣医臨床センターも改名しました。地域の2次診療病院として11の診療科がありますが、2022年10月1日からりんくう動物救命医療協会と協働して夜間救急診療を開始しました。

①所在地

〒598-0048 大阪県泉佐野市りんくう往来きた1-58 大阪公立大学臨床センター
TEL:072-463-5082
HPはこちら

②診療科目と診療日

1. 診療科目
・腫瘍科 ・軟部組織外科 ・神経、整形外科 ・眼科 ・循環器科 ・内科 ・大動物科 ・検査科 ・画像診断科 ・麻酔科 ・消化器科 ・夜間救急診療科 ・あんしん獣医療相談室

2. 診療日
【腫瘍科】月・水・木・金(午前)曜日(手術:火曜日)
【軟部組織外科】月・水・木・金(午前)曜日(手術:火曜日)
【軟部組織外科】月・水・金(午前)曜日(手術:火曜日)
【眼科】木曜日
【循環器科】月曜日
【内科】月・火・水・木・金(午前)曜日
【画像診断科】木(午前)曜日
【大動物科】不定(かかりつけ獣医師と相談の上、診療日が決まります)

診察受付時間:
AM9:00~12:00(受付終了11:30)、PM13:00~17:00(受付終了 16:00)

③受診方法

かかりつけ動物病院からの紹介予約制になります。紹介状がないと受診することはできませんので注意してください。

まとめ

滋賀県の紹介と動物病院の状況についてご紹介しました。滋賀県の動物病院数は全国28位で、中程度の病院数です。
人口10万人当たりの動物病院数は9.8件と1件当たりの人口は多い方です。
獣医師1名当たりの犬の登録件数は443頭と東京の195頭に比較すると3倍近く多い計算になります。
単純計算ではありますが、多くの症例を担当することができる可能性が高いでしょう。
獣医師が数多く在籍する病院の割合が低く、2次診療施設はあまり多くない状況です。就職、転職の際の参考にしていただければ幸いです。 

滋賀県の獣医師求人はこちら

Pettie獣医師キャリアでは、滋賀県の獣医師の求人を多数掲載しております。

また、滋賀県にある動物病院の詳細な情報やクチコミ情報も掲載しております。

その他、各都道府県別の「統計と動物病院」の情報を知りたい場合は下記を参考ください。

動物病院と全国の統計

記事一覧へ戻る